- コンセプトの重要性と意味合いを理解することができる
- コンセプトの作り方を知ることができる
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シラベルGOでガイドを担当します「イシカワ」です。air Inc.がこれまで300以上の店舗を調査し、蓄積したノウハウを「小さな費用で大きな成果」が出るようにプログラムにしたオンライン支援サービスです。
この章では、「コンセプト設定」について解説を行います。
あなたのお店は何屋さん?
顧客に選ばれる「コンセプト」で差別化戦略!
お店を繁盛させるためには、ただ商品を売るだけじゃダメということは、あまり知られていません。
「あなたのお店は何屋さんなのか?」
「どんな人に利用してほしいのか?」
を明確にすることが重要なんです!
それがお店の軸となる “コンセプト” 。
コンセプトがしっかりしていると、顧客にメッセージが伝わりやすくなり、
「あなたのお店じゃなきゃダメ!」という熱烈なファンを獲得することに繋がります!
お店のファンを作る!
「コンセプト」で顧客の心を鷲掴み!
お店の成功には欠かせない「顧客ニーズ」と「自社の強み」。
この2つをがっちり組み合わせることで生まれるのが、
お客さんの心を掴んで離さない「コンセプト」です。
「コンセプト?難しそう…」
そう思った人も大丈夫!
今回は、誰でも簡単に理解できる「コンセプト設計」について解説していきます!
前章の後半で説明した「コンセプト」について、おさらいも兼ねて詳しく説明しますね!
コンセプトとは、
簡単に言うと 「顧客の悩みを解決するための、お店の解決策」 のこと。
「毎日忙しくて、ちょっと一息つきたい…」
「子供と一緒に入れるお店がなくて困ってる…」
そんなお客さんの悩みを解決するアイデア、
それが「コンセプト」です!
もう少し具体的に見ていきましょう!
まずは、ターゲットとなる顧客が、
「どんな悩みや不満を抱えているのか」を明確にすることが重要です。これを「顧客ニーズ」と呼びます。
口に出せる悩みだけでなく、「本当は〇〇したい…だけどできない…」という心に思っている悩みや葛藤を「インサイト」と言います。インサイトは足かせのようなものです。
インサイトは非常に難しいため、今回はご紹介だけ行います。
ニーズを解決することは、実はインサイトの解決にも繋がることだけ知っていただけると嬉しいです。
例えば…働く女性の場合、インサイトは根深い悩みだったりします!
- 顧客ニーズ(ストレス):
「毎日忙しくて、なかなか自分の時間を持てない…」
→ 気がついてること(潜在ニーズ):自分と向き合い、心をリフレッシュできる、特別な時間を過ごしたい
→ 心にある本当の理由(インサイト):時間に追われる日々の中で、自分を見失いそうで不安… - 顧客ニーズ(ストレス):
「たまには、家事や仕事のことは忘れてリラックスしたい…」
→ 気がついてること(潜在ニーズ):何もかも忘れて、ただただ自分を甘やかせる、ご褒美体験を求めている
→ 心にある本当の理由(インサイト):周囲に気を遣い、常に完璧を求められることに疲れている…
例えば…子育て中のママさんの場合、不安やストレスを感じているケースがあります!
- 顧客ニーズ(ストレス):「子供と一緒に入れるお店が少なくて困っている…」
→ 気がついてること(潜在ニーズ):周りの目を気にせず、子供と一緒に心から楽しめる場所を求めている
→ 心にある本当の理由(インサイト):子供中心の生活で、自分の行動が制限されていることに息苦しさを感じている… - 顧客ニーズ(ストレス):「騒ぐ子供を気にせず、ゆっくり食事を楽しみたい…」
→ 気がついてること(潜在ニーズ):育児のストレスから解放され、一人の女性として、心からリラックスできる時間や空間を求めている
→ 心にある本当の理由(インサイト):母親として、周囲に迷惑をかけずに、子供をきちんと育てなければ…というプレッシャーを感じている
このような「日常で抱えているストレスや悩み」を解決できるお店やサービスが
成功している店舗やサービスなんです。まずは、解決できそうな顧客のニーズを知ることが重要です。
ターゲットの悩みが明確になったら、
次は「あなたのお店は、どんな悩みを解決できるのか?」 を具体的に考えてみましょう。
ここでは、「自社の強み」を活かせることが大切でしたね!
例えば…
- 「忙しい毎日でリラックスする時間がない」という悩みなら…
→ 静かで落ち着いた雰囲気のお店で、ゆっくりくつろげる空間を提供する。
→ アロマを焚いたり、リラックス効果のある音楽をかけたりするのも良いですね。 - 「子連れで入れるお店が少ない」という悩みなら…
→ 広々としたキッズスペースを完備したり、子供向けのメニューを充実させたりする。
→ おむつ交換台や授乳室などを完備するのも良いですね。
このように、今できることや、自社の強みから探していくと強力な魅力になります。
顧客の悩みを解決できる場所、サービス、商品…。
それを実現するために必要なのが、
「コンセプト」という名の設計図です!
例えば…
- 都会の喧騒を離れ、ゆったりとくつろぎたい大人の女性なら…?
→ 「都会のオアシス」 をコンセプトにした、落ち着いた雰囲気のカフェ
→自分を見失わないような時間と過ごす(インサイトを解決できる) - 子供と一緒に安心して食事を楽しみたいママさんなら…?
→ 「ママのための憩いの場」 をコンセプトにした、キッズスペース完備のレストラン
→悩みをシェアして共感できる場所になる(インサイトを解決できる)
このように、コンセプトを明確にすることで、
「あなたのお店は、お客様のどんな悩みを解決できるのか」を
分かりやすく伝えることができます。
もっと分かりやすくするために、実例を挙げて解説していきます!
スターバックスは「コーヒー屋さん」じゃない?!
繁盛店のコンセプト設計
スターバックスは、単なる「コーヒー屋さん」ではありません。
彼らが提供しているのは、
「自宅でも職場でもない、くつろげる空間」
「気軽に立ち寄れて、誰かと話したり、一人で考え事をしたりできる場所」
そう、スターバックスは 「第三の場所」 を提供しているんです!
これは、顧客ニーズを捉えた、見事なコンセプト設定の好例と言えるでしょう。
私も、スターバックスを利用しますが、利用するときは「知り合いと会うとき」や「読書や考え事をしたいとき」がほとんどです!
では、スターバックスはどのように「第三の場所」というコンセプトを表現しているのでしょうか?
- 豊富なドリンク・フードメニュー:
コーヒーが苦手な人でも楽しめるよう、紅茶やジュース、フラペチーノなど、
幅広いニーズに対応したドリンクメニューが用意されています。
また、サンドイッチやケーキなどの軽食も充実しており、
ちょっとした食事にも利用できます。 - Wi-Fi環境や電源の提供:
PC作業や勉強など、長時間滞在するお客様のために、
無料Wi-Fiや電源を完備。
「第三の場所」として、快適な作業環境を提供しています。 - ゆったりくつろげる空間:
広々とした店内には、ソファ席やカウンター席など、
様々なタイプの座席が用意されており、
一人でゆっくり過ごしたい人も、
友人と楽しくおしゃべりしたい人も、
思い思いの時間を過ごすことができます。 - フレンドリーな接客:
お客様とのコミュニケーションを大切にする、
明るくフレンドリーな接客も、
スターバックスの特徴の一つです。
このように、顧客が接する場所でコンセプトを表現しています。特に「マグカップでの提供」は象徴的ではないでしょうか?
マグカップを使うのは、家や会社などの自分がいつもいる場所です。スターバックスも「自分がいる場所」としてメッセージを伝えているのだと思います。
このように、スターバックスは
メニュー、価格設定、内装、接客…
あらゆる要素で「第三の場所」というコンセプトを表現しています。
そして、重要なのは 一貫性 です!
もしも、スターバックスが
「高級志向」を打ち出した途端、
今までの「気軽に立ち寄れる場所」というイメージは崩れてしまいます。
例えば、スターバックスでコーラなどのフリードリンクを提供しても、
お客様は戸惑ってしまいますよね?
「このお店は一体、どんなお店なんだろう…?」「ファミレスっぽいな…」
そう思われてしまっては、
せっかく作り上げたコンセプトも台無しです。
お店の雰囲気、メニュー、価格設定、サービスなど、
あらゆる要素がコンセプトに沿って設計されているか、
常に意識することが大切です。
コンセプトで変わる!
あなたのお店が生まれ変わる3つの理由
「スターバックス=第三の場所」
このコンセプト設定が、
世界中の人々から愛されるお店作りに成功した秘訣だったんですね!
「でも、うちのお店はスタバみたいに大きくないし…」
「特別なコンセプトなんてないよ…」
そう思ったあなたも大丈夫!
どんなお店でも、コンセプトを作ることができます。
この章では、
「コンセプトを明確にすることで、
あなたのお店はどう変わるのか?」
具体的なメリットを3つご紹介します!
コンセプトは、お店作りにおける設計図のようなもの。
- 新しいメニューを開発する時
- サービス内容を見直す時
- 広告を出す時
- スタッフを採用する時
- 内装を考えるとき
- 包装紙や料金を考えるとき
どんな時でも、
「お店のコンセプト」を軸に考えることで、
迷わずに決断することができます。
例えば、
「地域密着型」の「地元の食材を使ったパン屋さん」なら、
地元産の食材を使ったパンを開発したり、
地域イベントに積極的に参加したりするなど、
コンセプトに沿った行動を自然と取ることができるでしょう。
同じようなお店が立ち並ぶ中で、
「あなたのお店を選んでもらうためには?」
その答えは、
「他の店との違いを明確にする」 こと!
例えば…
ラーメン激戦区にお店を出すとします。
- 「こってり系」のお店
- 「あっさり系」のお店
- 「細麺」のお店
- 「太麺」のお店
- 「昔ながら」のお店
- 「トレンド」のお店
いろいろな種類のラーメン店があるはずです。
ここで、顧客の悩みを考えてみたところ
「ラーメンに合うチャーハンが食べたい」と考えている人がいるとします。
そこで「チャーハンが主食の、ラーメン屋」という様なコンセプトが生まれるかも知れません。
「コンセプト」を明確にすることで、
ターゲット顧客を絞り込み、あなたのお店だけの個性を際立たせることができます。
「なんとなく良さそう…」
そんな曖昧な気持ちで来店したお客様は、
「また来たい!」とはなかなか思ってくれません。
逆にお店のコンセプトが明確であれば、
お客様は「自分が求めているもの」が手に入ると期待して来店します。
期待に応えるサービスを提供することで、
顧客満足度UPに繋がり、
リピーター獲得にも繋がるでしょう!
逆に、
「安くて美味しい!」が売りのラーメン屋さんが、
「お客様にゆっくりくつろいでほしいから…」と、
回転率を下げてしまうような接客をしてしまったら…
「コスパが良いと思ったのに、全然サービスが良くない!」
「セルフサービスばかりで、接客態度も悪い!」
…なんてクレームに繋がってしまう可能性も。
コンセプトが伝わっていないと、
お客様との間に「ミスマッチ」が生じてしまい、
クレームに繋がる可能性が高くなってしまうのです。
実際に、コスパが売りの飲食店さんに「コスパが良いと思ったのに、全然サービスが良くない!」という口コミが多かったため、コンセプトを「こだわりのお店」に変えたところ、「サービスに時間がかかるけど、コスパがいいお店!」というポジティブな口コミが増えた事例があります!
あなたのお店だけのコンセプトを作ろう!
3ステップで簡単設計
コンセプトの重要性はわかったけど…
「実際、どうやって作ればいいの?」
そう悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
安心してください!
コンセプト作りは、
本来は専門家が行いますが、簡単に出る方法をお伝えします。
この章では、
誰でも簡単にできる「コンセプト設計」
3つのステップをご紹介します!
コンセプトはあくまでも、
「顧客のために」作るもの。
「自分の好きなものだけを集めたお店にしたい!」
「とにかくおしゃれなお店にしたい!」
…という気持ちも分かりますが、
それだけでは、
お客様の心を掴むことはできません。
まずは、
「ターゲットとなる顧客は、どんな悩みを抱えているのか?」
「その悩みを解決するために、自社の強みをどのように活かせるのか?」
徹底的に考え抜き、
顧客にとって魅力的な「解決策」を
見つけ出すことが重要です。
「顧客の心に響く言葉」で表現することも、
コンセプト設計においては非常に重要です。
air Inc.では、まず最初に
「顧客やターゲット」のための、「解決策」という構文を使って、
わかりやすいコンセプト文を作っていきます。
例えば…
- 「残業続きで疲れた会社員」のための、「栄養満点!深夜食堂」
→ 遅くまで働く人のために、栄養バランスの取れた温かい食事を提供する、深夜営業の定食屋さん。 - 「糖質制限中のダイエッター」のための、「罪悪感少なめラーメン店」
→ 糖質オフ麺や野菜たっぷりメニューなど、ダイエット中でもラーメンを楽しめるお店。 - 「一人飲みを楽しみたい女性」のための、「お喋り好きソムリエのワインバル」
→ 女性一人でも入りやすい、落ち着いた雰囲気のワインバル。ソムリエとの会話を楽しみながら、お好みのワインを選べる。 - 「結婚式前に綺麗に痩せたい花嫁」のための、「ブライダル専門エステサロン」
→ ドレス姿が一番美しく見えるよう、ボディメイクやフェイシャルなど、花嫁専用のプランを提供するエステサロン。 - 「デジタルデトックスしたい旅行者」のための、「スマホ持ち込み禁止!オフライン体験満喫の宿」
→ 日常のデジタルから離れ、自然の中でゆっくりと過ごしたい人のための宿。デジタルデトックスを促すため、客室にテレビやWi-Fiはなく、読書や自然散策など、オフライン体験を提供する。
ポイントは、
ターゲット顧客が普段から使っている言葉や、
親しみやすい言葉で表現すること。
「あなたのための」という言葉を加えることで、
よりターゲットを意識したメッセージになります。
コンセプトは、
かっこよく決める必要はありません!
このステップでシンプルにしていきます。
難解な言葉や表現を使わずに、
誰にでも分かりやすい言葉で
表現することが大切です。
例えば…
- 「残業続きで疲れた会社員」のための、「栄養満点!深夜食堂」
→ 朝が変わる!深夜食堂 - 「糖質制限中のダイエッター」のための、「罪悪感少なめラーメン店」
→ 我慢のいらない! 減量ラーメン - 「一人飲みを楽しみたい女性」のための、「お喋り好きソムリエのワインバル」
→ お一人様のための、語り合うワインバル - 「結婚式前に綺麗に痩せたい花嫁」のための、「ブライダル専門エステサロン」
→ 1ヶ月で変わる!ブライダルエステ - 「デジタルデトックスしたい旅行者」のための、「スマホ持ち込み禁止!オフライン体験満喫の宿」
→ デジタルから離れて。オフライン体験宿
注意すべき点は、言いたいことが多すぎて覚えられないコンセプトです。
言葉をシンプルにして、子どもでも理解できるものが望ましいです。
- NG例:
「本が2000冊あり、静かで広々くつろげる喫茶店」 - OK例:
「図書室みたいな喫茶店」「図書室がある喫茶店」
→ 「静かなイメージ」「自由なイメージ」「快適なイメージ」など、
お店のサービス内容を想像させるような言葉を添えてみましょう。
顧客にしっかりと伝わるように、
シンプルで分かりやすいコンセプトを
目指しましょう!
次の章では、今回考えたコンセプトを顧客に伝えるために一番効果的な「Googleマップの活用」について解説していきます!必須の施策なのでぜひお楽しみに!